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2007年12月19日 (水)

NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋-日本経済新聞の社説、1面コラムの春秋

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機動的なEUを生む新条約(12/19)

 欧州連合(EU)の加盟27カ国の首脳が、EUの新基本条約「リスボン条約」に調印した。各国の批准を経て予定通り2009年に発効すれば、欧州統合は一段と進み、国際社会でのEUの存在感と発言力がこれまで以上に強まるだろう。

 新条約の最大の特徴は、国ごとではなくEU全体で実施する共通政策の対象が広がり、政策決定も速くなる点だ。経済分野では国際的に重要な施策を素早く打ち出せるようになる。米国の力だけが突出していた一極集中の世界構造が揺らぐ中で、EUの求心力は着実に高まろう。

 リスボン条約は、本来は05年にフランスとオランダが国民投票で否決して廃案となった「EU憲法」の代替案だった。憲法の呼び名やEU国旗、国歌に相当する条項を捨て、“欧州連邦”の色彩を薄めることでようやく合意に至った経緯がある。

 EU憲法の際と異なり、仏サルコジ政権は国民投票を経ずにリスボン条約を議会で早急に批准する方針。アイルランドは憲法規定で国民投票を実施するが、国民のEU支持率は高い。英ブラウン政権も議会批准を目指しており、EU憲法のように廃案になる懸念は小さい。

 EU憲法に比べて、リスボン条約の中身が薄まったと考えるのは誤りだ。政策決定の仕組みは、むしろ大幅に強化される。導入は14年以降になるが、最高決定機関であるEU理事会の表決制度が変わり、現在の全会一致の原則は廃止となる。

 現行の制度では、理事会で一国でも反対すればEUとして共通政策を打ち出せない。新条約の下では、こうした意思決定の停滞を回避でき、政策の機動力が高まるはずだ。

 新条約で注目すべき分野は、エネルギー、環境、知的財産権、移民、観光などの経済政策だ。これらの政策は欧州だけでなく、世界経済を動かす枠組みや日本企業の経営戦略にも、直接関係する分野である。

 地球温暖化など世界各国が協調して取り組むグローバルな問題では、EUが議論の主導権を握る局面が増えている。「世界標準」の発信源として影響力を増すEUに対抗するためには、日本も政策の構想力や意思決定の速度、世界への発信力を高めていかなければならない。

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